僕はこんなふうにプレゼンしてきた

ありがたいことにこの2年で8回ほど勉強会でプレゼンさせていただきました。

そこで今回僕がどのようにスライドを準備し発表してきたのかを振り返って書いてみたいと思います。
本エントリを読んだ人の参考になれば幸いですが、僕自身のプレゼンスキルは高くないのであくまでも一つの例ということでお願いします。

まず前提としてこれから書くのは社外での勉強会でのプレゼンです。社内や対顧客だと違ってくるでしょう。あしからず。


自分で立候補するにせよオファーを受けてにせよ、プレゼンのテーマはざっくり決まっているはずです。
僕が直近でプレゼンしたHadoopソースコードリーディング 第9回での例をあげるとHiveです。

このテーマに従ってスライドを作ります。プレゼンをすると決まってから当日まで少なくとも3週間程度はあると思うのでそこでじっくり準備します。
慣れている人だと当日にスライドを作るとか勉強会の会場でスライドを作るという離れ業をやっていますが、あまり慣れていない段階ではやらないほうがいいでしょう。

いつまでにスライドを完成させるかというと、僕の場合は少なくとも発表の前の週末にはスライドを完成させるようにしています。
Hadoopソースコードリーディング 第9回だと発表日は5/30なので5/26,27の週末にはスライドを完成させていました。
もちろん当日までいじる可能性はありますが9割方できている状態にします。

スライドをどのOSで、何で(Powere Point, Keynote, Webページなどなど)、どのようなスタイルで(高橋メソッド、プレゼンテーションZenなどなど)、どの言語(英語、日本語)で、作るかは個人の好みですが、
僕はMac, Keynote, プレゼンテーションZenもどき、日本語が多いです。もどきといったのはあまり画像全開という形じゃないからです。

直近の発表では英語で書きました。最近は日本語でしゃべるけど英語で書かれたプレゼンが多いのでそれにならってみました。その方が海外の方も読めますしね。ほんとに読む人がいるかどうかはおいといてw

画像はFlickerあたりで探します。実を言うと画像探しが一番時間かかっている気がします。あまり本質的ではないような気がしますがまあ重要ですよね。

スライドの構成としてはタイトル、アジェンダ、自己紹介、背景、本論、まとめ、ぐらいでしょうか。

ちょっと意見が分かれるかもしれませんが、自己紹介とか告知は控えめにしたほうが良いと思います。参加者は発表を聞きにきてますから、例えば本論と関係無い自分の趣味を延々と話されてもちょっと困りますよねw
ちなみに僕の直近の発表では自己紹介も外しました。

発表内容としては、自分が作ったソフトの紹介、自分が使っているソフトの話、事例紹介などいろいろなパターンがあると思いますが、
プレゼンをするにあたっては動機というかwhyを語れるとなお良いですね。

例えば自分が作ったソフトの紹介ならどうして作ろうと思ったのか?ですね。

この辺はこちらが参考になると思います。
YAPC::ASIAで、あるいは他の勉強会で、しゃべりたいこと、聞きたいこと - たごもりすメモ

これに関してはいままで僕はあまりできてなかったのですが、Hadoopソースコードリーディングでは意識してやってみました。
Hiveのソースをなぜ読んだか→好奇心という流れです。

スライドの最後に関しては
Developers Summit 2011で王様のスープをごちそうになった, スライドづくりのパターン候補: Drop Your Last 2 Slides - 角谷HTML化計画(2011-02-18)
にならって

  • ご清聴ありがとうございました
  • なにかご質問は?

を外しています。自分が一番伝えたいスライドを最後に持ってきています。


スライドを完成させた後は実際に一人でしゃべって練習します。これはやったほうが良いです。練習回数は多ければ多いほど良いですが少なくとも3回くらいはやったほうが良いと思います。
スライドを作っている段階だとそこに書かれていることをスラスラしゃべれるように思いがちですが、実際にしゃべってみると意外につっかえつっかえになるものです。
つっかえるということはそこの部分は練りきれてないということです。文言を変えたりスライドの構成を変える必要があるかもしれません。

一人じゃないとしゃべる練習が恥ずかしくてできないという方(僕はそうです)で、しかも一人の時間が取れない方は職場の会議室を取ってこっそり練習するのが良いでしょう。
会議室にプロジェクターがあるならそこに接続して試すとなおいいでしょう。もちろん本番で使うプロジェクターとは違うのですが、ステージング環境としては良いです。

自分のローカルPCでのプレゼンは完璧でも最終的にはプロジェクターと接続してプレゼンするわけですからこのラストワンマイルにも気を配りましょう。

Macの場合プロジェクターとの接続は割と鬼門なのでできれば本番当日に早めに行ってチェックできるといいでしょう。
Macでプレゼンする場合はVGAアダプタが必要なので忘れないように。さらにiBookMac Book Airでは必要なVGAアダプタが違うので注意しましょう。
またKeynoteでプレゼンする際にプロジェクターにはプレゼン内容を、自分のローカルPCには発表者用のスライドを映したい場合は設定する必要があります。

システム環境変数のディスプレイは普段はこうなっています。

プロジェクターにつなげると調整というタブができます。ディスプレイをミラーリングのチェックを外します。チェックを付けた状態だとプロジェクターとPCは同じものを映すことになります。

プロジェクターに発表者用のスライドが映っている場合はKeynoteの環境設定で「主ディスプレイにプレゼンテーションを表示」、「副ディスプレイにプレゼンテーションを表示」のチェックを変えます。

ちなみにプロジェクターとの接続に関して言うとWindowsだと問題が少ないようです。VGAアダプタも要らないし。なおiPadは認識しないことがあります。

自分のPC(iPad)でプレゼンできない最悪の場合を想定してスライド資料をPDF化してDropboxに置いとくと良いです。そうすれば他の人のPCを借りてプレゼンすることも可能です。

実際僕はiPadでプレゼンできなくて他の人のWindows PCを借りてプレゼンしたことがあります。


発表の順番ですが、先頭だと接続チェックをやりやすいですし、自分の発表終わった後に気楽に他の人の発表聞けるのでいいです。ただし、場があったまってなくてちょっと固い雰囲気のなかでプレゼンすることになります。

いよいよ自分の発表の番になっても落ち着いてしゃべりましょう。

基本的に参加者は発表を楽しみたいと思っていますので発表者に対しては好意的です。
また発表者の緊張というのは聞いている人には意外に気づかれないものです。発表を楽しみましょう。

もしUstream録画があるなら、自分の発表を見返して改善点を見つけましょう。自分の発表を見るのは恥ずかしいものですが見返すと意外なことに気づいたりするものです。


以上、ざっと書いてみましたが、最後に参考になりそうな本を2冊紹介しておきます。だいぶ前に読んだので内容をあまり覚えていないですが、どちらかというと前者がスライドに関するもの、後者がプレゼンに対する心構え的なものだった気がします。

プレゼンテーションzen

プレゼンテーションzen

  • 作者: Garr Reynolds,ガー・レイノルズ,熊谷小百合
  • 出版社/メーカー: ピアソン桐原
  • 発売日: 2009/09/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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パブリックスピーカーの告白 ―効果的な講演、プレゼンテーション、講義への心構えと話し方

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