ホテル・ニューハンプシャー

ホテル・ニューハンプシャー〈上〉 (新潮文庫)

ホテル・ニューハンプシャー〈上〉 (新潮文庫)

ホテル・ニューハンプシャー〈下〉 (新潮文庫)

ホテル・ニューハンプシャー〈下〉 (新潮文庫)

スケールの大きな優れた小説だ。個人的には「ガープの世界」より好きだ。この2冊を読んだ今受ける印象としてはジョン アーヴィングは緻密な構成力や華麗な文章で読者を魅了するというよりはどちらかというと物語のもつスケールやパワーで読者を圧倒していくように思える。日本の作家でいうならば村上春樹よりは村上龍に近いと思う。それでいてラストのしんとした感じはすばらしい。本論とは直接関係ないが、グレート・ギャツビーの結びがたびたび話に出てくるが個人的には冒頭のほうが名文だと思う。それにしてもグレート・ギャツビーはこの作品といいキャッチャー・イン・ザ・ライといいロング・グッドバイといいよく言及されているな。

グレート・ギャツビーの冒頭と結びは以下を参考に。